いろいろと誤解があるようなので説明しておきます。 



いろいろと分からないという人が多いようなので、この作品の本当の所の意図を説明しておきます。意図なんかしらねーという方もいるでしょうが、なんか質問までされてしまったので一応本当の所を書いておきます。ただ、物語は見る人によって解釈が変るものだと思いますので、(そうじゃなければ、物語と言う形式ではなく取り説や仕様で十分と言う事になります。)違う受け取り方をしても別に問題はありません。あくまで作り手側の意図ですので参考までに読んでください。

自分は才女で美人でみんなから好かれている‥。
なんども独白でこの言葉言わせてますが、これは自分のことが認められない状態を表現しています。

彼女は何かから目をそらそうとしているのです。

台本はくだらない物語だったのですがそのくだらない台本からですらある出来事を思い出してしまいそうになります。

それは、死んでしまった友達のこと。

しかし、それは目を背けたい現実なのです。なので、ただ、楽しかった日々だけを思い出そうとします。

ドアを開けると、異次元の様な世界に飛ばされて、もう一人の自分が出て来ますが、それは、目を背けている現実に対して目を向けさせようとする無意識の象徴です。

そこに、もうひとつの悪意の様なもの(歪んだ時間)が、別の現実を突きつけようとします。

それが、深層心理の更に底にある疑心暗鬼の世界です。

そこでは、いじめられて嫌われている自分がいますが、これが事実だという設定はありません。ただ、もしかしたら少しは疎まれていたかもしれませんが、そこは未設定です。

嫌われているのは、単に台本の中のお姫様です。そこから連想して自分の過去のように思い込んでしまっているのです。ただ、これは見る人にとってはいじめられていたと取られても仕方無いと思いますので、そこは見る人の自由だと思いますが、明確にいじめられていたとはどこにも表現していません。回想シーンと制服が違うのがヒントなのですが気がついた人は居たでしょうか?とは言え、ここに関しては制服が違うのは、転校前かな?と思われても問題ありません。

ここでも、
現実から目をそむけようとする力が
働いています。


そして、自暴自棄になってしまうのですが、ここで友達の事を思い出します。

それは、台本のお姫様にも友達が居たと言う設定があるためです。

ラストの長い朗読は、台本を読んでいるだけです。詩の様な不自然な台詞はすべて台本の朗読です。橋を渡るときに明らかに台本でない台詞を言ってますが、これは悪乗りしたアドリブという設定です。もちろん、このアドリブも現実から目をそむけようと言う意識の現われです。

やがて、台本に沿って演技をするうちに本当に伝えたかった言葉を伝える事ができます。
台本ではありがとうという台詞になっていますが、実際に何を伝えたかったは未設定です。もしくは、伝えたい言葉なんかなかったかもしれません。
だたこの台詞によって、真実に目を向ける事ができるようになり死んだ友人に向けて涙を流したのです。

そうだ‥わたしにももう気持ちを伝えられない人がいるんだ‥と。(つまり死んだ友人がいるんだ。)ちなみに、台本の設定は逆になっていて、自分の身をささげて世界を救うので伝えたかった言葉が伝えられない訳ですね。(これはさすがに分かると思いますが)

このラストを演じたことで、
目をそむけていた現実と
向き合うことが出来たのです。


なお、友達と喧嘩したというのは台本の中の出来事で、設定上は現実側にそんな事実はありません。(というかどっちでも良いのです。そこを明確に喧嘩した事にして描写した方が分かりやすいのですが、そうじゃないとも受け取れる様にあえて描写してません。)

なので伝えたい事というのは、
目をそむけようとしている事に目を向けて
前向きに生きていこうという事です。


過去の感傷に浸ること、思い出を大切にする気持ち、それが、「たいせつなじかん」だという解釈もできますが実はそうではなく、

現実に向き合うこれからの物語が
ほんとうの「たいせつなじかん」なのです!


人生と言うのはつらい事もありますが、現実から目を背けて生きる事は出来ません。

これが、たいせつなじかんという作品で本当に伝えたかった事すべてです。

ただ、もっと分かりやすいお涙頂戴ものにした方が良かったかな〜という気もします。もしくは、ただ喧嘩してただけの軽いもの。それが見る人にとって良いものであるとはあまり思えないのですが、多くの人に見てもらうには適しているかもしれません。

なお制作過程を見ていた人は知ってるかもしれませんが、この意図を猫にしゃべらせてしまおうという大胆な別バージョンがありますww。あまりに複雑怪奇になったので辞めましたがw

お金を貯金して脱サラして、1日も休まず4ヶ月の時間をかけてこの作品を作りました。何の意味も無い作品を作るはずはありません。ただ、それは、伝わらなかったのであれば、次回作で頑張るしかありません。

余談ですが、ニコニコ動画のコメントの中にここまで分かってるんじゃないかという人がいて正直びっくりしてます。(自演じゃないよw)逆にあまり伝わってない感じの感想を言う人も居るので、簡単な話を上に被せる技法は必要かもしれんなーと思った次第です。ポニョなんかはそうですよね。
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[ 2009/11/15 05:27 ] その他 | TB(0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

たいせつなじかん 本編 15分 youtube版 

大変長らくおまたせしました。「たいせつなじかん」のyoutube版をアップしました。

ついでにはじめて作った動画もアップしておきましたw。


SoftImage&XSI道場入門後半年経過







次回作にご期待下さい!



ニコニコ動画版に比べて、解像度や画質が多少良くなっています。youtubeは、10分という制限があるので、二つにわかれてしまってます。

■近況報告
最近ブログを更新してませんでしたが、次回作にむけていろいろと制作準備をしていました。次回作のテーマは、ずばり手描きにしか見えない3Dアニメというやつで、いろいろと研究した成果を発表出来ればと思ってます。次回作はかなり進化しているので、まずは処女作である「たいせつなじかん」を見ておいて、その進化を確認する準備をしましょうw。
■この記事へのコメント一覧

たけしさんの発言

星は爆発するやつがみたかったなw


marsunさんの発言

http://xsiabc.blog95.fc2.com/blog-entry-74.html
爆発するやつはこちらですww

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[ 2009/11/11 20:14 ] たいせつなじかん | TB(0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

「たいせつなじかん」演出ノートその1 

※この記事の中に視聴者を馬鹿にしたような発言がございますが、それは某監督さんのパロディです‥。その監督さんの発言もオフレコな場所とかで言われている(といっても流出してる)冗談がベースになってます。あまり真剣に受け取らない用にご注意下さい。どこかって?それは読んでみて下さいwwww。


はじめて作った作品である「たいせつなじかん」を制作しながら考えたことをご紹介いたします。



↑まだ見てない方はこちらからどうぞw。

正直かなり頑張って作ったのですが、やはり経験不足というか、ほんとうに知らない事が多くて、いろいろと間違ったこともやってます。そのあたりもちょと反省してみたいと思います。

第一回目の今回は、主にストーリーや設定について振り返ってみたいと思います。

■コンセプトについて

この物語を書くにあたって、一番重要になったのは、3Dアニメで演劇をやろう!というコンセプトです。良くも悪くもすべてにおいて、このコンセプトの制限を受けています。実際に舞台を用意してもよかったのですが、そうではなく、自宅で演劇の練習という形にしたのは、あまりに制限が発生するためで、ほんとうに舞台劇をアニメでやるのは難しいわけです。アニメで舞台劇をというコンセプトは、押井守監督の「御先祖様万々歳!」の存在も大きいわけですが、用意できてるモデルが2体しかなく、コンテストの締め切りまで1ヶ月しかなかったので、(実際にはコンテストはその後5ヶ月延期になるのですがw)一人のキャラが自宅で演劇の練習をするという設定になったわけです。
実際に練習する演劇の台本の内容についてですが、シェークスピア的な古典にするか、もうちょっとふざけた学生が書いたオリジナルにするか悩みましたが、わたしが演劇の古典にほとんど精通してないので、学生が書いた馬鹿馬鹿しい台本という設定になりました。

■舞台劇に合った演出とキャラクター
演劇と言えば、最大の見所はオーバーな演技です。用意していた主人公が少女なので、演劇の中の主役はお姫様しかないだろうという流れで話が決まりました。しかし、よりオーバーな演技がほしかったので、ふつうのお姫様ではなく強烈なキャラが必要でした。そこで、当時連載中だった「ワンピースの蛇姫様」がそのモデルとして白羽の矢が立ったわけです。実際に単行本も買って、仕草なんかをかなり研究しました。その成果もあって「踏んでください」というタグを付与していただいたことは、制作者冥利につきるというものです。また、声優さんには、大変熱演してもらって、かなり良いキャラに仕上がったと自負しておりますが、声優さんは、主人公の心境同様にほんとうに嫌そうでしたw。嫌な役を熱演させてしまってすみません!!でも、大人気ですよww

■平行する別世界で構成されたストーリー
演劇の練習と平行して回想シーンが描かれます。これは、ほんとうに練習だけをやる構成では、あまりに物語として平坦になってしまうからです。現在と演劇の物語の世界と過去の思い出、三つの世界がひとつに集約されていく構成になっています。分かりやすいところで比較すると手塚治虫の「火の鳥太陽編」やジブリの「耳をすませば」、あと「大長編ドラえもんのび太の魔界大冒険」なんかの構成と近い技法です。実際に一番影響を受けてるのは、アーサーCクラークの作品で、私はクラーク作品の中で一番好きなのですが「楽園の泉」という名作があります。この話は、はじめて読むとまったく意味の分からない話が平行して描かれているのですが、最後にきれいにひとつにまとまります。はっきり言いますが、成功してるかどうかは別として、まず素人には書けないストーリーの構成の仕方です。一応ストーリーについては仕事でも書いてるのでド素人ではないのですが、映像がド素人なので、うがった見方をされていると思うと歯がゆいのです。構成に関してはそういうかなり高度なことをやってるわけです。
この構成の欠点としては、ほんとうに途中まで意味不明になります。見る側にもある程度の慣れが必要になるので、もしかするとほんとうに最後まで理解できない方もいるかもしれません‥。逆に回想シーンが何かに起因して、分かりやすくつながってしまうと、この構成は失敗で、最後にだけ集約されるのが成功なのです。短編なのでなんとかなってますが、大長編の小説でそれをやってのけるアーサーCクラークの構成力にはほんとうに驚嘆させられます。そういえば、ハリウッド映画ではまず、この手の構成の話を見る事はないですね‥。

■三幕構成について
ハリウッド映画だと、山場のポイントを三幕構成で設定しているものがほとんどだと思います。本作も、ふつうに三幕構成になってます。劇中で実際に「クライマックスが近づいている」という台詞を入れてるぐらいですし、むしろ三幕構成にならない脚本を書くほうが難しいくらい体に染み込んでいるので、ここをはずす事は、もはや難しいと思います。ただ、ひとつ失敗したのは、前述の三つの世界が平行しながら最後にまとまる部分で、構成的にかなり複雑になってしまって、演出がついてこれない状態になり破綻しています‥。ラストのところが何か省かれたような物足りなさがあるのは、そこで私の構成意図が演出能力の限界に到達してしまったためです。ほんとうは、すごく泣けるシーンになるはずなのですが、ちょっと見ていてついていけない感じになってしまってます‥。心残りとは何なのか?二人が喧嘩したという事実が、物語だけのものなのか、現実にも喧嘩していたのか?台詞だけで終わりとは、あまりに酷い演出です‥。本来なら二人が喧嘩しているカットくらいは入れるべきでした。ほんとうにすみません‥。もし生まれ変わることが出来たなら、もうちょっとしっかりと演出します‥。また、最後の最後に黒髪の子は実は死んでいることが明かされるわけですが、それもちょっと唐突になってしまってます。複線を置くべきでしたね‥。シックスセンスのように見直しても、残念ながら複線らしきものはありません。このラストは、ほんとはただ喧嘩してただけだったというオチと最後まで悩んだのですが、声優さんや音響さんの意見でも、死んでたほうがいいよということになり、死なせてしまいました‥。人の死で感動させるという構成が嫌だったので、泣きのポイントを完全にはずしたところに死んでることが、うっすら分かる程度の台詞を入れてるため、さらに分かりにくくなってしまってます。

■長い台詞について
いくつかの台詞につては元ネタがあります。
まず出だしの長いナレーションですが、気がついた人もいるかもしれませんが、これの元ネタは「彼氏彼女の事情」です。ラノベっぽく感じるのは、カレカノが現在のラノベに大きな影響を与えているためでしょう。内容もそのまま、仮面優等生になってます。クライマックス前の、橋を渡りながら長い台詞を読む部分は、赤毛のアンがベースです。なお、二人のキャラクターのモデルも、実は赤毛のアンとその親友のダイアナです。分かる人には分かる元ネタです。一番最後の長い詩のような台詞は、エウレカセブンのアネモネの独白シーンが元ネタです。もちろん、ほんとうにそっくり台詞をぱくったりしてませんが、声優さんに演技してもらうのに、実際に元ネタがあった方が分かりやすいというのもあって、脚本に添付してお渡ししました。なお、声優さんは本当に大変だっと思うのですが、長い台詞というのは、個人的な趣味で好きなのです。押井守監督やその影響を受けている小島秀夫監督の影響をダブルで受けているので、ほんとうにほっとくとあほみたいに長い台詞を作ってしまいます。長い台詞を嫌がる人がいることも知っていますが、そういう人は、おそらくあまり物語を見ない人なんじゃないでしょうか。ゲームで言えば、WiiFitとかしかやら無い人たち、そういうライトユーザー向けに話を作るつもりは毛頭ございませんww。っていうっか無理ですw。長い台詞が嫌だな〜と、思った方は、私の名前を見たら近寄らないことをお勧めします。

■オマージュについて
回想シーンの二人の会話ですが、ほとんど物語としての意味がありません。何気ない日常という意図なのですが、実は会話の中に出てくる台詞は、ちょっとしたオマージュになっています。黒髪の子が猫を「チョビ」と言うのは、新海誠監督の作品に共通して出てくる猫の名前です。もうひとつ「ブルー」というのは、ロマのフ比嘉監督のCATBULE DYNAMITEから拝借しています。黒髪の子が自主系のアニメファンだという裏設定があるためです。また、ナイフにキスをしてケーキを切ろうとするカットも、ロマのフ監督のCATBULE DYNAMITEからのパロディですが、本物のかっこ良さとは似ても似つかないものになってしまったので誰も気がつかないかもw。とにかくかっこいいので未見の方はぜひCATBULE DYNAMITEを見ましょう!

■死を暗示させる演出について
最後の橋を渡るシーンは自殺をイメージしてしまいますが、それは、メタファーとしての死です。なので、あんまりいじめられたから自殺するという考えで物語を作りたくないのですが、死というのは常に隣にあるものなので、メタファーとして隠したつもりでもどうしても露骨になってしまいます。死んだ金魚が机に置かれているのも、もっとも身近に誰でも体験する最初の死だからです。最後に黒髪の子も死んでいるわけですが、そういう意味では残酷な話かもしれません。なお、前半は明るく、後半突然シリアスになる落差の激しい展開は、「ライフイズビューティフル」という映画の影響です。

最後にこの物語は、繰り返し見ることで(少なくとも2回)印象が変わるという作りになっています。一度見た人もぜひもう一度見直してみてください。一度目の演出では分からなかったキャラの心情が分かって感情移入できるはずです!映画館で見るタイプの映像ではなく、たとえばiPhoneなんかに入れて何度も見れるように作ったつもりです。そのため、可能な限り(私の絵の能力の限界もありますが)キャラはかわいく、台詞は説明的ではなく詩的に作ってあります。実際私自身PSPに入れて暇なときに見ています。自分で自分の作品を何度も見るというのは、なんか気持ち悪い気もしますが、声優さんの演技を聞いているだけでもなんか楽しいのですw。それは、自分の作品であっても他人が関与してる部分だからかもしれません。不思議ですが本当に自分でも楽しめます。

次回は映像演出について、実際にカットを見ながら振り返ってみたいと思います。映像演出についてはかなり失敗も多く、大いに反省すべき点が満載ですw。

(追記)
平行する物語って、例にあげた他にも小説では村上春樹の世界の終わりとハードボイルドワンダーランド、ゲームだとファイナルファンタジー8、ハリウッド映画だとビッグフィッシュなんかがありますね。こういう物語の構成をなんと言うんだろう??
■この記事へのコメント一覧

ブルー3さんの発言

お久しぶりです。
すごい分析してますね。
私は自分の作品にこれまで振り返ったことはなかったので、
少し反省しております…

長いセリフというと少し外れてしまいますが、チャップリンの独裁者が思い出されました。
長いセリフであっても長く感じさせない、逆にもっと聞いていたくなるという不思議な時間でした。
劇中でも一切しゃべってなかったチャップリンが熱の入った演説した時は感動したものです。
心地いいと時間を感じなくなるんですかね。


marsunさんの発言

ブルー3さん
ご無沙汰しておりました〜

なるほど〜。もっと聞いていたくなる長い台詞‥。
そういうものを目指したいですね!

自分の作品を分析するのは、ちょっとはずかしいのですが、もう次回作に入ってますので、過去の作品として冷静な目で見れてるかなと。ニコニコのコメントなんかも涼しい顔で見てられますw。完成直後だとかなり堪えたかもしれませんがw。何よりも同じ過ちを繰り返すことだけは避けたいと思います。


nora3dさんの発言

marsunさん、4ヶ月間の制作活動お疲れ様でした。
次のお仕事も期待しています。頑張ってください。


marsunさんの発言

nora3dさん

コメントありがとうございます!
がんばります!

あと、そろそろ輪郭線を引く新記事を公開予定です。記事は出来てるのですが、作例がまだなのです‥。最近の実作業は公開できないものが多くて‥記事専用の作例をつくらんといけないのですが、もうしばらくお待ち下さい。

▼うーん;
ニコニコ動画よりさんの発言

 始めまして。ニコニコ動画から、どーしても内容が意味不明だったので来ました。
 今日本編を3回見ましたが、やはりヒント不足で結局どうなったのか分からないままでした。

 力作でありながら、話題性もマイリス数もイマイチなのはそれだけ理解できない人が多いからで、マイリスにした所で見ているのは技術力やモデルの可愛さとしか思えません。

 で、演出ノートを見させて頂いたわけですが、ここで意図して書かれていた事は、大体が「そんな風味」程度にしか具現化されておらず、どれも中途半端だったように思えます。少なくとも、伝わっては来なかった。

 長いセリフも意図として相手に伝わり、意味を持つセリフであるなら良いですが、ただ意味不明なだけでは意味がない。雰囲気を出すのに使われたりしますが、なんちゃってでその技法を使っただけでその意図みたいなものまで考えてません的な浅さを感じます。

 こちらの演出ノートを見ても、その意図っていい加減ではありませんか?「自分が分かればいい」と思ってるように見えて仕方有りません。オマージュだって、オマージュだと分からなきゃ意味ないわけで。
 劣化コピーみたいな使われ方じゃ、元ネタも死にます。

 この作品に感情移入しろって言われても難しいでしょうね。なにせ3回見ても、キャラクターの感情が流れとして成立しないから。部分的に表現するのは、演出してはいいです。見た人の中でちゃんと筋が通れば。通らないのに演出ばっか拘っても意味ないと思います。

 起承転結として、この作品では成立してるんですか?この作品を一言で説明して欲しいです。

 「この物語は、主人公がこうなって、こうなる話」という簡潔な説明を。

 表現方法に注力するばかりで、言いたい事の無い作品。これを見た人に、どう思って欲しいのかが抜けている作品。何度見ても、この評価しか自分の中では出なさそうです。

 この経験をどう生かしていくのか、次回作を楽しみにしてます。


marsunさんの発言

ニコニコ動画よりさん

コメントありがとうございます。

本当のことを言いますと
技術的なデモですので、伝えたいことはありません‥。

というとあんまりなので、一応説明しておくと‥。

3Dで感情表現をつくることやお芝居をさせることはとても難しいのです。それをすべて手付けで作るのはさらに難しい事で、今後作品を作り続けていく上で、そこは絶対にマスターしておかないといけない技術だったので、思いつく限りすべての感情表現を入れるという試みとして脚本を書きました。なので、15分間の中に、ころころ代わる感情表現が出てきます。
それはすべて、次の作品というか、今後作品をつくるための練習だったわけです。なので、この作品を一般の人に見てもらうつもりは当初なく、むしろ制作過程を見てもらいたかったのです。なので、制作過程はすべてあますところなく公開しています。

ただ、ニコニコでいろんなコメントをもらったのはそれなりに楽しいものでした。公開してよかったと思ってます。

なので、あまり深く考えないで見てもらえると助かります。

ただ、コメント中には、鋭いものもあって、そこまで分かるのか〜というものもありました。

気分を害されたら誠にすみません。そういう意図の作品ですのでご容赦下さい。

次回作はもっと娯楽性の高いものにしますのでご期待下さい。

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[ 2009/10/17 17:14 ] たいせつなじかん | TB(0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

たいせつなじかん 本編 15分 2009年10月14日公開! 



2009年2月 〜 6月にかけて制作した自主制作アニメーションです。

諸事情でしばらく公開してませんでしたが、今回初の全編公開となります。

この作品を作る過程で、自分の技術の未熟さに気がつき、いまサイトで検証しているような取り組みに力をいれるようになりました。Softimageを使い始めて半年で作った作品ですので、技術的にはつたないものがございますが、心を込めて作りました。おそらく編集だったり演出だったりストーリーだったり‥そういったものは、取り立てて優れている作品では無いと思います。ただ、はじめて作る‥そしておそらく多分最後の一人で作る作品だと思いましたので、ほんとうに自分の心の中にある素直な気持ちを表現したつもりです。

ただ、どういうわけか作った本人は
アートアニメのつもりなのですが、
人によっては萌えアニメに見えるようですw。

本当に不思議な事もあるものですね。

見る人がそう思うなら
それで間違いありませんwww。

ご感想なんかもお待ちしております。
■この記事へのコメント一覧
▼応援
nora3dさんの発言

ファイトーー!( ゜ロ゜)乂(゜ロ゜ )イッパーーツ!!
応援してますよ〜。アニメたのしかったです。Unreal Girlのほうもみてみたいですw

▼拝見しました
須磨武羅さんの発言

お一人で15分の映像を作るのは大変な作業量だと思います。
感服しました!
それにしても過去ログ見てなかったので解からなかったのですが
「たいせつなじかん」と「Unreal Girl」は別だったのですね・・・
ロボットがなかなか出てこないなーと思って見てましたよw


▼見させて頂きました。
Umenyさんの発言

きれいにまとまっていて大変すばらしいと思いました。
演劇のシーンと現在のシーンは区別がつき、大変わかりやすいですが、現在のシーンと過去(思い出?)のシーンはちょっと判りにくく、混乱しました。また、文字の表示が短くて読み切れないところがあり、再度見直すことがありました。
映像は大変すばらしく、違和感を感じさせず、飽きが無く最後まで見られました。
ホームページで書かれている検証が生かされるともっとよい作品ができると思いますので次回作を楽しみにしています。



▼見ました。
omochiさんの発言

なるほど、作者さんがおっしゃっている様に自分の技術の未熟さに気がつきという部分で共感できます。

blogの方で3Dと作画の違いを相当独自の考え方を披露していたのでこの方はさて、どのくらい凄い物を作るのか楽しみでした。

しかし、上記の作品を見て、なんだこんな物か、と思いました。

勿論素人の方ですよね。確実に映像のプロフェッショナルの方が作ったとは思えないので。

3Dがどうのとか輪郭線がどうと言う前にまず映画、アニメ、映像という物を沢山見る事をお勧めします。

3Dどうこうの前に勉強すべき部分が山の様にあると思います。

アートアニメにしても全然アートっぽく無いですし。

これをバネにして次回作を楽しみにしています。

私、映像作りのプロでは無いので貴方の作品を見せろと言われてもこまりますが、素人が見てもこう思った作品だということをお分かり下さい。

それではがんばって下さい。



九州人さんの発言

一部分ずつ見ていたものの全貌が見れて、すっきり。なるほどこういう作品だったわけですね。毎日コツコツ整合性を考えて、ゼロから作って、途方もない努力ですね。アニメってものを一人で全部作ることも出来るとは、その発想自体無かった。師匠猫かわいいですね。モデルがいるのかな。

▼ご意見ありがとうございます!
marsunさんの発言

nora3dさん
ありがとうございます!今仕切りなおして制作を進めています!!

須磨武羅さん
す‥すみませんwUnrealGirlも宜しくお願いします!

omochiさん
私はゲームを作っていた人間なので、映像を自分で一人でやるのは、この作品が初めてです。当時三国無双というゲームを携帯に移植する際に、30FPSのものを12FPSにする必要があって、そのときにアニメの勉強を始めてのめりこんでしまい現在に至ります。なお、今回の作品を作った反省点から現在もっとクオリティの高い映像を準備しておりますのでご期待下さい。最近ブログで描いてる要素はこの作品には一切入ってませんw。完成してから研究をはじめたので‥。そもそも、演出含めてアニメや映画ではなく、演劇だと思って頂いた方が分かりやすいかと思います。演出や台詞なんかは演劇を意識しています。

九州人さん
ありがとうございます。猫は実家で飼っている猫がモデルですw。かなりそっくりw。

いろいろご意見ありがとうございます。現在すでに次回作に取り組んでおりますので、ご期待下さい!




marsunさんの発言

Umenyさん
文字の演出は見やすくすると手抜き全開に見えるので悩みましたw。もう少し調整した方がよかったですね‥。シャフトのように完全に読めないとほんとうに話が進まないので、そこまでクールにも出来ないし、予算があれば朗読した方が親切でしたね‥。自分で朗読しようとおもったのですが、プロの声優さんと間に入ると無理ですw
次回作頑張ります!

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[ 2009/10/14 10:00 ] たいせつなじかん | TB(0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

検証:3Dアニメに輪郭線は必要か?その2 

検証:3Dアニメに輪郭線は必要か?[まとめて読む方はこちらから]


今回予告では、実際に3D上に線を引く予定でしたが、その前に輝度とコントラストについて認識を整理しておきたいと思います。今回書いてる問題は、かなり以前から暖めていた秘蔵の内容です。ちょっと自信があるというか、3Dアニメを作るうえでとても重要な事なので頑張って書きました。このブログを訪れたのも何かご縁です。長いですが、ぜひご一読下さい。

※なお、話がややこしくなるので「3Dアニメはなぜ動きが硬いのか?」に出てくる変形の話とは分けています。

下の二つの図をご覧下さい。どちらも有名な錯視です。画像は「北岡明佳の錯視のページ」から拝借させて頂きました。

test12_tume2.gif
↑動画ではありません。静止画ですが動いて見えますよね。


test12_tume2.gif
↑中心の+印をじっと見てください。しばらくするとまわりの色が消えます。

これは、以前からぼんやりと感じていた事をすべて解決してくれる魔法の様な実験です。

なぜ、動いたり消えたりするのでしょうか。

どうやら人間の目は微小に振動しているらしいのです。なんの措置もなしに、脳が世界を直接見ることがあれば、世界は揺れているわけです。ところが、脳にはそうした問題を解決する振動補正機能の様なものがあるらしいのです。輝度の組み合わせによって、振動補正がきかない事があって、上の錯視の様に静止画が動いて見えるわけです。もしくは、振動補正がききすぎて画像が消失してしまうのです。
(※上記文章は学術的には正確な解釈では無いかも。分かりやすく書いてますのでご注意を。)
何にせよ、たしかに動いたり消えたりする性質があるのは間違いありません。

もうひとつ画像を見てください。同じ形の画像ですが、輝度が高い黒い線の方がディティールまではっきり見えます。


rinkaku.gif
↑左右の絵はまったく同じ形状です。輝度が高いものはディティールまで見えますが、低いものはあまり見えません。

では実際にコントラストの違う画像をアニメーションしてみて残像の残り方を見てみましょう。




これらの実験から、輝度・コントラストが高い情報は、脳にとって読み取り解像度が高く、かつ読み取るのに時間がかかっている事がわかります。

フリーダムが12FPS(2コマ)で作られているのは有名な話ですが、はじめてあれを見たとき驚きを感じたのを覚えてます。それまでのセルシェーダーのアニメよりも圧倒的に自然に見えたからです。その理由も残像にあると推測しています。そもそも輪郭線のあるコントラストの高い絵は、12FPS程度が良いのではないでしょうか。もちろん作画でもフルコマで作画する事がありますし、絵の前後の変化量に対して動きは決定されるので、必ずしもフレームレートだけでは判断できないのですが、輪郭線のあるアニメにおいて一般的な動きについては、24FPSよりも12FPSが自然に見えます。

実は、アニマティックを作っているとこの現象を肌で感じることがあります。12FPSだとアニマティック時の動きが少しカクカクして見えるのに、輪郭つきでレンダリングするといい感じになるのです。逆に12FPS用に作った連番画像をAfterEffects上で並べたときに、2コマ設定せずに24FPSで動かすとこれも不思議なことに滑らかに動かずにカクカクして見える事があります。残像に対して動きが速すぎて読み取れないからだと思われます。

作画アニメが2コマで撮影しているのは、省力化のためだという先入観があって、簡単にFPSを補完してくる3Dでコマを抜くなんてもったいないと多くの人は考えてしまいますが、それは間違いです。適切なFPSで残像の残り方を意識して動かす必要があります。ちなみに、輝度コントラストの高い映像をやたらコマ数を増やして点滅させると‥有名なポケモンショックのような事態が発生します。(いまはそれをチェックする機械なんかもあるそうです)これも輝度が高くコントラストが高い映像が読み取りに時間がかかること関係しているのではないでしょうか。

ちなみに、一般的な3Dではこういった残像の問題を解決するにはブラーを使用します。


↑一応比較で用意しました。確かに残像は軽減されますが、ブラーの調整をしてないというのもありますが、輪郭線のある絵はあまりブラーにはむいてないようです。さらにコマを抜いたものにブラーをきちんとかけるのは、なかなか自動では難しいのです。(手作業でブラーを描いたらまた違う絵になると思います。通常のブラーとは違う、お化けと言う表現に近いアニメブラーという方法があります。アニメブラーについてはまた別の機会に検証したいと思います。)


輪郭線の無い3Dアニメにトメの演出を使ってしまうというのもよく見かける問題です。
これは、実は3Dをやってる人は経験的に誰でも知っているのですが、止まっている3Dはスチル写真の様に固まって見える現象が起きます。ある3Dの教本には4フレーム程度(0.4秒)くらいのトメが適切だと書かれています。作画アニメの演出の常識からすれば、大きな制限です。これは、輪郭の無い3Dが残像に残りにくいために発生する現象だと考えられます。

そのため3Dをやっている人は、やたらと待機モーションを入れたりして、何もしてない画面でも動きを入れたがりますが、それはそうしないと駄目だからそうしてるだけの話です。

今度3Dアニメを見るときは注意してみてください。数人が映ってる画面でもすべてのキャラになんらかの動きが入っています。逆に作画アニメではしゃべっている人物だけが動いています。どちらも不自然には見えません。しかし、これを逆にするとちょっとやばい感じの映像になります。


↑実験でつくってみました。そもそもトメを行ってる場所がかなり不自然なのですが、比較すると輪郭がある絵の方が安心できますw。3Dは、本当に氷ついたようになってしまいます。※ちなみに、ふつう作画アニメではは止まってる状態からちょっと動いてまた止まるみたいな演出が多いですね。

これらの問題は作画アニメと3Dを混ぜたときによく発覚します。動きや演出などに影響があるため、スタッフ同士(3Dと作画)で意見が真っ向から対立する(というか平行線)になってしまうこともあるでしょう。お互いが理解して、ものを作ることが理想なのですが、性質が極端に違ってくるのでなかなか難しいのが現状かもしれません。

知ってる人は知っている現象ばかりですが、意外とこの理屈をうまく説明できる人は居ないみたいです。また、こういいった問題をきちんとまとめているサイトもあまり見かけません。学術的に正しいとまでは言い切れませんが、今回はかなりうまく説明できていると自負しておりますw。3Dと作画アニメの両方をやった事がある人は思い当たる節多々あるはずですよね。(ご意見お待ちしております。)

輪郭線があってコントラストの高い映像と
輪郭線の無いコントラストの低い映像では、
残像の残り方が違うので
演出方法がまるで違ってくる!


3Dアニメに輪郭線は必要か?という問題ですが、前回の結論同様に、違いを理解して作る必要があるという事であって、輪郭が必要か不要かの問題ではないのです。(でも、これじゃあタイトル釣りだw)

3Dアニメを作画アニメ風にレンダリングして輪郭線をつけると、当然ですが演出方法は従来の作画アニメよりになります。それによって、得られるものと失うものがある事は明白です。

押井監督がスカイクロラのときに発言されていたコメントを抜粋しておきます。

-------------------------------------------------抜粋
■押井 守監督
セルシェーダーというやつですね。
輪郭線が出てくるような、そういうレンダリングなんです。
いわゆるセルシェーダーと言われているもので、3次元でモデリングして、モーションを付けて、2次元的に吐き出して、輪郭線を全部出していくというやつです。

僕は、セルシェーダーってやつは嫌いなんですよ。(会場笑)

あれにはあまり未来を感じないんです。
将来性がある方法論には思えない。ここにいらっしゃる人もそうかも知れないけれど、確かにアニメーションが好きだっていう人は、例外なしにアニメのそのライン、線が好きなんですよね。塗り分けられた色面と線、いわゆる「絵」ですよね。僕自身が絵描きじゃないということも大きいのかも知れないが、3次元を経由してそのアウトラインを出していく、輪郭線を残していくということには、映画的にあまりリッチなものを感じない。

実際、今回の『スカイ・クロラ』にもそういう提案もあったんです。
あの戦闘機のボディに貼り込んだテクスチャー、実は相当積み重ねている訳ですが、あれは単なる背景で描いたテクスチャーだけじゃなくて、様々な情報が乗っていて、それを生かす方向で行きたいということになった。
輪郭線が入った瞬間にある種の抽象が入るということなのですが、それには、僕はあまりこだわりたくない。

一方で、キャラクターの方には線が残っているわけだけど、それをどうやってマッチングさせるのか、『イノセンス』の時から、テーマとしてやって来た。
幸いにも僕の現場の場合には、二次元の線のあるものと、三次元の線のないものをマッチングさせるというノウハウの蓄積が非常にあったので、ためらわずにセルシェーダーというか、二次元的な処理は止めましょうということになった。それは、ほとんど迷わなかったですね。

逆にアニメーションをやっている時、セルでやった時も、肌のこのラインが大嫌いで、『攻殻機動隊』などもそうですが、出来るだけ肌を白くし、フィルターで少し輪郭を飛ばして、ラインを意識しないで見てもらう工夫をしていたんです。
昔は『攻殻機動隊』で、かなりどぎついフィルターを使い倒した訳ですが、デジタルになって、選択肢も広がったので、昔やれなかった、線を離れたアニメーションになった。それは、いずれそちらの方向にいくだろうという予感があったからです。

もちろん、2次元的なアニメーションも残るだろうし、そういう需要もあっていいと思うんです。

ただ、どこかで、あえてアニメと呼ぶよりは、映画として考えた場合、どちらがよりリッチな映像を作れるか、表現力を獲得出来るかという時に、セルシェーダーにこだわる人というのは、絵を描く人なんですね(会場笑)。

僕は、直感的にそれにあまり未来を感じないんですよね。
「それ、たぶんやってもダメだよ!」って(会場笑)。

もちろん、内容の変化を出すことはあるんですが、映像それ自体でいえば、まだ三次元で試していないこともあるのですが、最終的にフィルムに出力した段階で、上映する段階でみんな二次元に変換されているんです。三次元は、あくまでもバイバスに過ぎない。経由してるだけですから。だからこそ、途中経過はどうあれ、最終的に何がしたいのかということから、僕は逆算して映像を作りたい。
-------------------------------------------------抜粋

引用元はこちら
http://anime.nifty.com/skycrawlers/column/talkshow/page_06.htm

押井監督は輪郭線が嫌いなんですよねw。当時これを読んだときちょっとショックを受けました。それでも、このサイトでは輪郭線のある3Dをやろうと思ってます。そういう意味では、私は絵にこだわる人なのかもw。

ただ私も、予算のある劇場版なんかには、輪郭の無い(もしくは弱い)映像が適しているだろうと考えています。

ではなぜ輪郭線のあるものを選んだのかと言いますと‥。私のような3Dからスタートした人間にとって作画というのは逆に未知の部分があって、作画再現の課程で発見することや学ぶ事がとても多いのです。制約があるなかで作られた映像の工夫にはいつも驚かされます。むしろ、最先端であるはずの3Dが劣っていることも多いのです。なので、ずっと作画再現の3Dアニメを作り続けるというわけではなく、一度完全に作画に見える3Dを目指すことはとても意義があると感じたのです。また、現時点において、商業や自主制作を含めて完全に作画を再現できた3Dをまだ見たことがありません!(かなり近いものは出てきてますが)それは、技術や理論において何か解明されてない問題がある事を示しています。そこの部分がとても面白いなと思ってるわけです。

それは3Dの技術だけではなく、
人間がなにをどう感じながら
世界を見ているか‥
そのメカニズムを知る事
にもつながると思います。


また、この取り組みの先には、もしかすると、両方の良さを持ったものを作ることもできるかもしれません。実は告白しますと、3Dゲームをつくっていた私が本格的に映像をやろうと思ったきっかけは、上記に引用した押井監督のインタビューにあります。3Dしか知らない私は、押井監督と逆のアプローチで3Dと2Dが融合したものを目指せないかと思ったのです。(恐れ多いやつですなw)

ところで、あまり考えたくないのですが、作画系3Dが今の手描きを侵食してしまうとか、そういう類の問題があります。3Dで作画表現をやることは、すごくコストが安くなる面もあるので(今はそうでもありませんが、とくに将来において)、その流れをとめることは、おそらく私には出来ません。そのとき、大きな劣化が発生すると思われます。文明とか産業というものは、そうやって劣化しながら進歩してきたのですから‥。そうなったとしても、劣化作画アニメが氾濫する事態は可能な限り避けるべきですし、作り方の問題ではなく、最終的な映像にこだわった結果を提供するために努力するしかないと思っています。

なので、劣化作画アニメの氾濫には断固反対していますし、そういったものに、取り組もうとは思っていません!そんなもののためにやってるのではないと断言しておきます!

そういった作画アニメを侮辱する行為は
絶対にしたくないのです!


※なおここで言ってる劣化作画アニメに相当するものは現在まだ無いと思います。黎明期にチャレンジして作画より劣っている事は当然のことで、作れるようになってから必要以上にコスト削減をしたものを劣化作画アニメだと考えています。

今回もまた、理屈になってしまいましたが、次回こそは、実際に線を引いていく検証に入りますよ!
■この記事へのコメント一覧

ヒロスケさんの発言

んー、すげー。
単に技法的な制約じゃなくて脳の情報処理の問題かぁ。
メモメモ。
目から鱗が10枚落ちた。



通りすがりさんの発言

とても興味深く記事を読ませていただきました
素晴らしい考察だと思います

ただ、「作画アニメ」という言葉は通常
「作画の優れたアニメ」という意味で使うため
なにやら違和感を感じます
「手描きアニメ」のほうがしっくりくるような・・・

▼はじめまして
srさんの発言

興味深く拝見しております。
さまざまな考察をこうして文章化してまとめられるのは素晴らしいですね。
しかも実際のテスト画像なども用意して。

私は押井さんの考えに同意で、日本ではアニメの影響が強すぎて、CG制作者もアニメの記号や形式に引っ張られすぎているのでは、といつも感じています。

POCOYOというスペインのアニメーションをご存知でしょうか。
3DCGでありながらコマ抜き&リミテッドの技法を取り入れ、残像効果を利用した見事なアニメーションです。
背景・モデル・テクスチャ・ライティングを単純化し残像を強く残すことで、輪郭線のない3DCGでもこういった表現が可能になるようです。
参考までに
http://www.youtube.com/results?search_query=pocoyo&search_type=&aq=f


marsunさんの発言

ヒロスケさん

まだまだ検証をたくさんやらないと分からない事も多いですね〜。今回は比較的分かりやすい例を使いましたw。

通りすがりさん

な‥なるほど。たしかにその使い方がしっくりきますね。次回から手書きアニメと表記してみます!

srさん

ご紹介ありがとうございます!かわいいアニメーションですね〜。背景が真っ白なのと陰影のつけ方が輪郭線同等のコントラストを作り出していると感じました。

アニメの影響が強いのは作る側もそうですが、見る側もそうなんですよね‥。3Dの良作が増えて、見る側が慣れてくれると作る側の選択肢はもっと広がると思います。

3Dで手描きアニメ再現というのは、安易に選んだ道では無いとご理解いただければと思ってブログを書いております。(実際に本気で取り組むかは、かなり悩みましたw。)


▼はじめまして
ブラヴィスさんの発言

僕も3Dで線のある絵を動かすこと勉強しています。
やはり、実際にやっていて線の強弱の問題や影の出し方は悩むところですね。このあたりはシェーダーに頼るしかない問題ですよね。

しかし、アニメーションに関しては悩みがなく作画と同じように3コマどりで、全コマ手付けしていくのがBESTだと思うのです。

おそらく自動補完では無理ではないかと・・・

そうやって作った動画があるのでぜひ参考になればと思います。
http://fantasymaster.web.fc2.com/index.html
もしくは
http://www.youtube.com/watch?v=Fu9XccIS2qw&feature=player_embedded


marsunさんの発言

ブラヴィスさん
はじめまして。コメントありがとうございます!

線の太い力強い絵ですね!作画もされているだけあって動きもいいですね〜。

>しかし、アニメーションに関しては悩みがなく作画と
>同じように3コマどりで、全コマ手付けしていくのが
>BESTだと思うのです。

3Dだけをやってると、その考えに至らない事が多いんですよね。特にゲーム業界では、映像と違ってFPSは可変式で実機上でどれだけFPSを上げるかに苦心するので、コマを抜くなんてとんでもない話だとなるわけです。それにコマを抜く事とFPSを下げることは、厳密には違うというのも説明に苦心するところです‥。作画のタップ割り的な線と線の中割りとして最適の位置にキーを打つという事は、おっしゃるとおり全コマ手付けがベストだと思います。なので、なぜわざわざ当たり前の事を、錯視まで引っ張り出して説明するかというと、そういう背景があるからなのです。


輪郭線についてですが、次回は神風動画さんなんかもやってるシェーダーに頼らない輪郭線の出し方を公開しようと思いますのでご期待下さい。リアルタイムでもポストエフェクト(3D描画後に二次元的に処理する)の方がきれいな気がしますし、自動的に描かれた線とはちょっと違う手描き感が出る気がします。XSIのシェーダーもかなり調整するときれいに出ますが、前作では結局思った線が出なくて線を弱くしてしまいました‥。

コメントとは関係ありませんが、ゲームってFPSを上げるときコマとコマの間を補間するわけですが、キー入力判定だけは高いままにして、映像は補間しないで(デザイナーが打ったキーの通り)表示したら、トゥーン系ゲームのアニメっぽさがもっとあがる気がするのですが、どうでしょうかね??さらに厳密にクォリティを求めるなら、アタリ判定やキー入力のある処理のときだけ補間するとか‥。(たぶん割と簡単にできると思うので、だれかやってみてくださいw)リアルタイムでのイベントシーンなんかが異様に高いFPSだとヌルヌルするのが気になるんですよね‥。

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検証:3Dアニメに輪郭線は必要か?その1 

3Dに輪郭線は必要か?このテーマでしばらくブログの更新をしてみたいと思います。
なお、「検証:3Dアニメはなぜ動きが硬いのか?」のシリーズも続編を執筆中です。こちらは最終章に向けて実際のデモを作ってますので、しばらくお待ち下さい。

この問題に取り組む前に、そもそも輪郭線とは何なのかを検証というか、いろいろ調べてまとめてみましたのでご覧下さい。
まあ、勉強不足の面もございますが、ちゃんとまとめてみると、自分でもそういう事なのかな〜という発見がありました。

----引用
 まず,輪郭線というのは,3次元空間には存在しない。これは絵を描くという行為における発明であって,実在する線ではないのだ。こういった発明を,人間は長い時間をかけて蓄積してきた。
 一方,CGは「グラデーションでしか表現できない」。だから,「3DCGで,影なしで作画できるならやってみろ,と僕はいう」。輪郭線にしても,デジタルな計算結果として出てくる線と,絵としての輪郭線は異なっており,現状ではアナログで描いた線をスキャンして使うしかないのだ。
----引用

↑最近の富野御大のご発言。


----引用
やっぱり鉛筆で描いたもののほうがいい。鉛筆で描くことがアニメーションの初源だ。動きを世界を鉛筆で描こう!
----引用

↑ポニョをつくられたときの、宮崎駿監督のご発言。


日本のアニメを作ってきたお二人が、方向性は違いますがCG(3D)を否定する様な発言をされています。その中で、とくに輪郭線に関すると思われる発言をピックアップしてみました。3Dをやってると出てくる問題を見事に突いたとても重要な発言だと受け取りました。お二人とも過去に最先端かつかなりの予算を使って3Dに取り組まれてます。その上で、3Dの問題点を突いた発言だと考えられますので、かなり重要なメッセージだと思われます!

しかし、この言葉の前にただひれ伏してしまっては前に進めません。尊敬するお二人ではございますが、ここは真っ向勝負(というと大げさですが)を挑んでみたいと思います。


・輪郭線というのは、
 3次元空間には存在しない
・やっぱり鉛筆で
 描いたもののほうがいい


この発言について、どういう意味があるのか実際にいろいろと文献を読んでしらべてみました。


『輪郭線というのは,3次元空間には存在しない。』

この発言に間違いは無い様に思います。たしかに現実の世界には輪郭線などあるはずがありません。しかし次の画像をご覧下さい。





四角形が浮き上がり、無いはずの輪郭線が見えませんか?

これは主観的輪郭線と呼ばれる現象で、なぜそう見えるのかは分かってません。
この錯視から分かることは、どうやら、人間は光学的に眼球の水晶体を通してものを見てるだけではなく、映像に何か意味を付加しているらしいのです。二つの目で見たときに物体の距離感が分かるのは視差によるものですが、片目でみてもある程度前後関係が分かります。もしくは、二次元に投影された映像を見ても立体感が分かりますよね。
それは、物体の境界に輪郭情報を付加し、物体を浮き上がらせているからなのです。
もしこの能力が無くなったら(脳の一部が破損したら)、世界のすべては平面にしか見えないでしょう。

つまり輪郭線の正体は、脳が世界を認識するときに付加している情報が元になっていて我々が絵に描く輪郭線とは、その情報を実際に図式化したものだと考えられます。


↑非常に結論早かったですが、詳細はこの本を読んでみてください。


現実世界に輪郭線は存在しないが、
輪郭線の元になっている
付加情報は(脳内に)存在する!


脳の付加情報とそれを図式化した絵の輪郭線が一致するため、輪郭線で描かれた絵もまた、脳にとっては立体物としてとらえる事が出来ると考えられます。むしろ、付加すべき情報がそのまま最初から存在してるわけで、脳にとってはこんなに有難い話はありませんw。

さて、もうひとつの発言である『やっぱり鉛筆で描いたもののほうがいい』

これは、どういう事なのでしょうか?

絵を描くという行為は、実は存在しないはずの付加情報を視覚化している行為だと言えます。分かりやすく言えば、脳の付加情報と一致する線を引ける事が絵がうまいと言う事だと言えます。

そういう意味で言えば、3Dの輪郭線も脳が好む位置に引いてやればいい訳です。しかし、現時点で言えば、いろいろなトゥーンインクを引く技法がありますが、脳が見ている付加情報と一致する線を自動で引くことは、なかなか難しいのです。(と思われます。)

なぜかというと、この付加情報は、若干曖昧なところがあって、確実にこの線が正しいというモノではないからなのです。この曖昧さ加減が、コンピューターにとっては厄介なところです。また、形が実際に存在する写実的なものと大きく異なっていても、脳が理解できる法則に従っていえれば許容されてしまうというのもコンピューターには厄介な点です。(これは輪郭線だけの問題ではなく、もっと厄介な問題を含んでいます。)

職人は、一本ずつ線を手で引きながら、脳が好む付加情報と一致するか確認しながら線を引いてるのですから、コンピューターが自動で引いた線より心地よい線が引けていると考えられます。

しかし、基本原理に戻って考えると輪郭線は絵を描くために存在するのではなく、元々人間の脳が物体の前後関係を把握するために付加している情報を図式化したものであり、実際の脳にダイレクトに前後関係を把握させられる発明であると言えます。

なんだか簡単な事をものすごく難しく書いてる気がしてきましたw。
で、結局のところ3Dアニメに輪郭線は必要なのでしょうか?

実際の世界を見るとき、脳は輪郭線が無くてもそこに輪郭を見出そうとします。よって、写実的なものを目指せば、3Dにとって輪郭線は無くても問題無いと言えます。しかし、絵として考えるなら、図式化された輪郭線のある絵の方が脳にとっては楽に読み取れる情報だと言えます。
3Dであっても、そこに脳が見出してる心地よい線を引いてやれば、付加情報不要の空間認識が成立するわけです!

そういう意味では、3D云々ではなく、絵における輪郭線のあるものと無いものどちらが良いかという判断でしかなく、無くても良いが、あればそれなりに効果が期待できると言えます。

ただし、現時点では職人の引いた線の方がコンピューターが自動で抽出した線より上なのは間違いありません。といっても、私は手書きに勝てないから3Dの輪郭線は、やめようという事にならないと思います。むしろ、3Dでも輪郭線を引く事は、意味があると感じています。
従来職人だけが知っていた、脳が心地よく感じる付加情報を明確にする試みとして意義があるのではないでしょうか?

難しく書きましたが、この問題に対しては、簡単な目標を掲げて努力する事ができます。

職人の描いた絵に似せた位置に線を引く!

ただ、これだけでもかなり脳が好む付加情報に近い位置に輪郭線が引けるのではないでしょうか?

輪郭線について確実に言えるのは、
鉛筆で描くこととか、現実の世界に無いだとかそういう問題ではなく、
その線は確かに
存在するのです‥。
私たちの脳の中に!!



さて、次回は実際に3Dの絵に輪郭線を引いてみて、どういった線が悪くて、どういった線が心地よいのか検証してみたいと思います!
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■3Dやアニメーションを作る人にとってお勧めの本をピックアップしてみました。

↑XSIの基本は、ほとんど、この本から学びましたwマニュアルより圧倒的に分かりやすいです。これを読んでからマニュアルに入るとかなりスムーズにいくと思います。

↑初心者向けの分かりやすい本です。上級者には物足りないかもしれませんが、意外と漏れているいろんな便利な機能について分かりやすく書いてあるので一度XSIを挫折した人やブランクのある人なんかに最適かも。

↑XSIやアニメーションについてすごくためになる本です。ここまでアニメーターの考えについて読める本はたぶんありません。

↑3Dやってる人こそ読むべきアニメーション基礎の本。最近この本のすごさがわかってきました。

↑3Dとは関係ありませんが、ものづくりを志す人にとって必読書です。いや、まじでw

↑3Dやアニメーションをやる人でAfterEffectsをやる人の必読書。

↑背景美術の勉強に必須の本です。

↑Light Waveの本ですが、ローポリについてよくわかります。絶版になってましてが、第二版が登場!それだけ良い本なのです。

↑最近出たローポリ本。これもXSIじゃないですけど、ローポリの技術は大切です。

↑メタセコイアベースの本ですが、モデリング過程が丁寧なので参考になります。非リアルなトゥーンシェイド系の3Dをやりたい人にはお勧め。

↑会社を辞める前に何回も読み直しました。今まさに、ここに書かれている内容が切実に感じられます。




■以下は自主制作についてのお勧めソフトです。

↑そろそろCS4にアップグレード!

↑このソフトに出会ってからPhotoShopを使うのをやめました。安いのにPhotoShopとIllustratorを足した様な機能があります。テクスチャーを描くのにめちゃくちゃ便利。3Dのテクスチャーもホームページも企画書もすべてこれでOKというオールインワンソフトです。